巣板マニアのブログ

危ない奴と思われますが、刃物(主に包丁)と砥石(中でも戸前浅葱)を集めていますので、紹介していきたいと思います。

剃刀と私


剃刀を使ってヒゲを剃りだしたのは大学2年ごろからなので、もう40年近くになります。

大学生の頃から刃物に興味があった私は、雑誌で見た西洋カミソリに興味が有り、当時ヘンケルの製品をたくさん置いていた心斎橋大丸に買いに行きました。
しかし剃刀を売っていた頑固そうなおじさんは、
「剃刀は使ったことがありますか?」
「剃刀を研いだことはあるんですか?」
「経験の無い方には無理ですからやめておいたほうがいいです。」
という感じで全く売る気がありませんので、その場は諦めたフリをして帰ってきました。

何とかしてヘンケルの西洋カミソリが欲しかった私は、当時付き合っていた彼女に買いに行ってもらうように頼みました。
大丸の前まで一緒に行った私は彼女に
「もし買ってこんかったらもうお前とは別れるからな!」
と言ったのですが、彼女は自信たっぷりに
「大丈夫、任しといて」
と大丸百貨店に入っていきました。

10分ほどしたら彼女が帰ってきて、
「これでよかった?」
と言って小さな包を渡してくれました。
中を開けて確認した私は、
「え?すぐに売ってくれた?」
と聞いたら、
「ごちゃごちゃ言ってきたから、外商のNさんを呼んでもらってあれほしいって言ったらすぐに包んでくれたよ」
と笑っていました。
その時に彼女の親は毎月大丸の外商で結構な額の商品を買っていたことを聞き、納得してしまいました。

しかし買ったばかりのヘンケルの西洋剃刀は切れるような切れないような・・・
とりあえず家の近所の床屋さんに刃をつけてもらい使っていないという砥石を一つもらって研ぎ方を簡単に教えてもらいました。
もともとヒゲが薄かったのはあるのですが、それ以降ヒゲを剃るのは西洋剃刀→替刃式の西洋剃刀→日本剃刀と変遷してきました。

この期のいろいろとあったのですが、また機会がありましたらブログに書かせていただきたいと思います。


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現在所持している日本剃刀は、
皆さんご存知の天水刀・・・今一番のお気に入りで大体これを使っています。
白1鋼ですごく研ぎやすくてよく切れます。
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上から三条岩崎、豊田特撰、金文字井上藤助(未使用)で、三条岩崎は名人に刃付けをしていただいて見本にしています。
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これらは刃付けの練習にヤフオクで買ったものですが、今でもよく切れています。
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