三代目千代鶴 無我
先日宮大工をしていた義父の遺品整理をしていたら、工房の奥のほうに大切そうに箱に入れられた鉋を見つけたので、見つからないようにコッソリ持って帰ってきました。
家についてからゆっくりみると、あまり使っていないようですが結構サビがありました。
木工ボンドでサビをとり、サビ落としをしてみると三代目千代鶴の無我で若いシリアルナンバーのものでした。
あのケチの義父がこんないい鉋を買うはずがないのと三代目千代鶴延国の鉋は偽者が多いので、安いバッタ物でも買ったのかなと思ったのですが・・・
嫁に聞くとバブルのころは結構忙しくてかなり儲けていたようです。
そのころかなり高い鉋を買って良く切れるといっていたのを聞いたことがあるといっていました。
全体をきれいに磨き、サビ落としをした上で、田村山浅葱で刃をつけて義父の遺影の前に飾ってあげることにしました。
田村山浅葱は鉋の仕上げには最高で、すごく切れる刃が付きました!
心なしか義父の写真が嬉しそうに見えました。
私自身は値段も高くないし研ぎやすいし永切れするから、山口房一さんの京ノ極が好きで愛用しています。