包丁の本刃付け
このブログを御覧いただいている皆さんは、新しく包丁を購入される時に本刃付けはされてますか?
初めて見る本刃付けにいっぺんに魅了されてしまいました。
私が包丁に興味を持って集めだしたころ、本刃付けなどというものがあることさえ知らず、買ったままで使い切れなくなったら適当に中砥で研ぐという感じでした。
あるとき奈良の大和小泉のあたりを走っていると、包丁の看板を見つけたのでお店に入りました。
お店の入り口には、「本刃付けします」と書いてあり初めてきく言葉に興味がわいてきたのです。
お店に入ると、中年の気難しそうなおじさんが彫刻刀で欄間を削っていました。
おじさんに本刃付けってどうするんですか?ときいたら、新しく包丁を買ってもらうか持ってきてもらったら、切れる刃をつけますと言う返事でした。
その流れで買った本刃付けした柳刃包丁がこれです。
おじさんにどうしたらこんなきれいに包丁研げるの?ときいたら、笑いながら慣れやなと答えてくれました。
それから最後に少しだけで良いから天然の砥石を当てたら切れ味が変わるでと教えてくれました。
ちなみに包丁購入代金+本刃付けが2000円と言うことでした。
今だったら人造の仕上げ砥石を当てた後、巣板で全体を少しぼやかしていると言うのはわかるんですが、当時はあまりにも斬新な仕上がりに驚いていました。
それ以来、本刃付けをしてくれるところを探しても、あまり見つかりませんでした。
知人が良く切れる柳刃包丁を持っていると言うので見せてもらったら、見た目は普通なのですが良く切れて永切れするということで、持った感じ、切った感じも非常に良かったです。
手に自然になじみ、ごく自然に切れるという感じでした。
その包丁は堺の江指暁夫さんという鍛冶屋さんが作ったものだということを教えてもらい、電話帳で調べて電話したら奥さんが出られました。
そのときに江指さんの作った包丁は、一竿子忠綱という包丁屋さんで販売されていると教えてもらいました。
早速一竿子忠綱さんに行き包丁を購入すると、こちらは何も言っていなくても本刃付けをした包丁を渡してくれたのです。
中でも薄刃包丁は軽く砥石を当てても、しのぎから下がベタ~ッとあたる感じです。
これに軽く数回巣板を当てると
見た目はほとんど変わりません、完璧な本刃付けです。
この永田さんの本刃付けが今まで見た最高のものだと思います。
ちなみに中部の雄佑成の本刃付けはこれです???
いくら無料でもこれはちょっと・・・
でこれが助八さん自慢の本刃付け!
すばらしいですね!
あまりにも差がありすぎて・・・